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中野たむ×上谷沙弥|
中野たむ選手引退、そしてスターダムの未来は?
こんにちは、2025年4月27日の横浜アリーナでの「ワールド・オブ・スターダム選手権試合」、皆さん観られましたか? 今日はその衝撃的な中野たむ選手の引退についてと、スターダムの今後について書きたいと思います。
横アリの特別な空気感
4月27日、横浜アリーナ。メインイベントは上谷沙弥選手vs中野たむ選手の「完全決着敗者引退特別ルール」によるワールド・オブ・スターダム選手権試合。
会場に入った時点から、普段とは全く違う雰囲気でした。通常のスターダム興行では選手へのコールや歓声が飛び交うのですが、この日はファンの表情が複雑で...誰かが必ず引退するという重みが会場全体を包んでいたように感じました。グッズ列も早くから長蛇の列で、たむ選手のグッズはあっという間に完売していたようです。
白い衣装で現れたたむ選手
入場してきた中野たむ選手を見て、会場からは驚きの声が上がりました。いつもの「バイオレット」ではなく、真っ白な衣装で現れたのです。髪型も少し変えていて、試合への覚悟が伝わってくるような雰囲気でした。
上谷選手とたむ選手の関係は単なるライバル以上のものがあります。実はたむ選手が上谷選手をスターダムに誘った「師弟関係」なのです。だからこそ、この対決には特別な意味がありました。
壮絶な闘い
試合は本当に激しかったです。25分に及ぶ死闘で、両選手とも全力を尽くしていました。特に印象的だったのが、たむ選手が奈落式フランケンシュタイナーを食らった後、チェーンで首を絞められるシーン。それでも立ち上がるたむ選手の精神力に会場が沸きました。
終盤、張り手の打ち合いからバックドロップの応酬など、息もつかせぬ展開。しかし最後、上谷選手がたむ選手の必殺技である「トワイライト・ドリーム」で決めたのです。これはとても象徴的で、師匠の技を弟子が完璧に継承したような瞬間でした。
試合後、「中野たむの全てを奪ったぞ」と言いながらも、「私はお前のことが大好きだ。私にとってアンタは光輝く一番星だよ」と愛のメッセージを送った上谷選手。会場中が涙に包まれました。私も普段は冷静に観戦するタイプなのですが、思わず目頭が熱くなりました。
たむ選手の9年間
中野たむ選手は2016年7月にプロレスデビュー、2017年11月からスターダムで戦ってきました。約9年間のレスラー人生、特にスターダムでの7年半は本当に濃密だったと思います。
2021年3月にはジュリア選手との試合でワンダー王座を初めて獲得し、2023年4月には団体最高峰のワールド王座を手に入れ、同年には女子プロレス大賞も受賞。実力も人気も兼ね備えた選手でした。
今年3月の後楽園大会で上谷選手との「敗者退団マッチ」に敗れた後も、「引退」を賭けてもう一度チャンスをもらった彼女の覚悟は本物だったと感じます。
スターダムの今後
さて、たむ選手の引退でスターダムはどうなるのでしょうか?正直、大きな痛手であることは間違いありません。最近では岩谷麻優選手の退団も発表されており、心配の声も上がっています。
しかし同時に、新しい時代の始まりでもあると思います。上谷沙弥選手をはじめ、天咲光由選手など若手の成長も著しく、新世代の台頭も期待できるでしょう。
スターダムは2010年に設立され、2019年にブシロードが買収、2024年6月には新日本プロレスの100%子会社になりました。今後は新日本との連携を強化しながら新しい道を模索していくのではないでしょうか。個人的には、スターダムらしさを失わない程度の連携が理想だと思います。
まとめ
約9年間のレスラー人生を駆け抜けた中野たむ選手。彼女が残したものは単なる試合結果やタイトル歴だけではなく、プロレスへの情熱と美学そのものだと思います。
特に忘れられないのは、試合後の上谷選手の言葉です。「お前のせいで私はプロレスラーになった。お前のせいでケガもした。お前のせいで強くなった。お前のせいでお前を引退させることになった。全部、全部、全部お前のせいだからな!」と責めながらも、「私はお前のことが大好きだ。プロレスを自分が始めた時、真っ暗で生きる希望がなかった私に希望の光をくれたのはたむだった」と涙ながらに感謝を伝えた場面。
そして最後に中野選手から「プロレスラーになってよかった?」と問いかけられ、「もちろん。あんたに出会えて幸せだよバーカ!」と返す上谷選手。二人が肩を組みながら花道を退場するシーンは、壮絶な試合を戦った者同士にしか分からない絆が生まれた感動的な瞬間でした。
たむ選手、本当にお疲れ様でした!そして、これからのスターダムにも目が離せません。次回の更新でも何か新しい動きがあればお伝えしていきたいと思います。